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押忍!日本一を目指す、空手バカ30代の家康です!

近代の日本武道界で大きな組織を作った人物といえば、なんといっても極真会館の大山倍達があげられますが、その前に少林寺拳法の宗道臣がいました。

時には対立しながらも、意外な共通点を持った2人について私なりに述べてみたいと思います。

1、中国の神秘を演出した宗道臣

宗道臣は戦時中、満州に渡り、陳老師を始め中国各地に生き残っていた拳法の達人から拳技を教わり、そして、あの嵩山少林寺で伝法の印可を受けています。

終戦後は日本に戻り、習得した拳法を日本流にアレンジした「少林寺拳法」を始めたと言っていました。

そして政治家との関係により組織を拡大し、日本武道館の九大武道の一つにまでなる大きな武道団体を作りました。

香川県にある大きな総本山は、とにかく立派であり、近年まれに見る大事業家であったとも言えます。

のちに、経歴詐称については問題にされるのですが、その当時では「少林寺拳法」とう言葉の神秘性がヒットした要因であったようです。

とにかく大きく儲けたそうで、その金を使って実際の中国の少林寺とも関係を結んだそうです。

嵩山少林寺に多額の寄付金を送り、少林寺の境内に「宗道臣帰山記念」の石碑を作らせ、映画「少林寺」のスポンサーになり、日本少林寺の弟子たちを出演者として登場させ、映画のオープニングには、宗道臣が嵩山少林寺の住職と再会するシーンまで演出して入れました。

当時、子供だった私は単純にその事を信じていましたが、改めて宗道臣(中野理男)はとても型破りな事業家だったと言えます(^^;)

事の良し悪しはともかく、ここまでの事が出来る人はいないでしょう。

とにかくスケールの大きい武道を作ったものです。

戦後の短期間でここまで大きな武道を作った例は後にも先にも無いと思われます。



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2、日本の武道家を演出した大山倍達

また、その少林寺拳法の後で大きな武道組織を作ったのが極真会館の大山倍達ですね。

その大山倍達の本当の経歴についても、死後、明らかにされる事となりました。

東京生まれ、満州育ち等ではなく、ソウル出身、韓国から日本へ密航し、戦後は民団と総連の抗争をしていた経歴を隠すため、この期間に山篭りをしていた事にして、純粋な日本人を演じていたのです。

初めて世界大会を開いたときは「もし日本が負けたら私は腹を切る」と宣言し、その後も「私の目の黒いうちは日本が負けてはならない」と繰り返し言っていました。

とにかく日本人以上に日本人だと思われてしまう空手の達人を演出していました。

少林寺拳法と対立した時期もありましたが、やがて極真も全国はおろか、世界的な組織になり、現在の知名度は少林寺拳法を越えます。

大山倍達の死後、組織は分裂してしまい、極真を名乗りたい多くの弟子により、いくつもの極真の団体が増えてしまいました。

まあここまでのブランドを作ったのは、劇画作家の梶原一騎の力もありますが、やはり大山倍達の凄さと言えるでしょう。

 



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3、骨法伝承者を演出した堀辺正史

ちなみにもう一つ、似たようなタイプで知名度を挙げたのが骨法の堀辺正史です。

骨法伝承者を名乗り、プロレスとの関係で有名になり、その後は、格闘技や武士道の評論家・コメンテーターとしても一定の評価を得ました。

まあ運が良くなかった事はインターネット社会になってしまい、経歴詐称に関するバッシングが増えてしまった事でしょうか。

それに対して大山倍達や宗道臣は時代に恵まれ上手く逃げ切った感がありますね。

ですが堀辺正史本人は知識が多く、頭がいい人である事には違いないと思います。

おそらく大山倍達、宗道臣等の本当の事も知っていて、「だったら俺もやってみるか」みたいな感じで骨法を始めたのではないでしょうか(^^;)

しかし堀辺正史は”考える人”として、様々な言論活動を行い、その後の方向性がどんどん変わってしまうのです。

道場も東京の東中野一つのみで、支部を作るという考えはなかったようでした。

支部を作るよりも、自分の思想を追求する事に懸命だったという感じがあります。

骨法の伝統の話よりも、武道の分析や理論についての話がメインとなり、それについては優れた物があると思います。

「命懸けの論理」「武道と他流試合」等は優れた本だと思います。

他人の書いた話や理論を使っている部分もあるのですが、それは堀辺正史が読書家で多くの本を読んでいるからこそ、気付けた部分でもあります。

その後、「骨法の完成」の本を出したあたりまではよかったと思うのですが、しかし完成したと言っていた骨法が更に変質し、全局面打撃制になったり、骨法剣術・柔術の現在の形になってしまった事は、ちょっと不可解な変化でもあります。

堀辺正史の死後、弟子たちがどのように骨法を継続していくのかまるで予想出来ませんね。

とにかくここまで大胆な手法で、大きな武道ブームを興した先人たちは、我々凡人には想像もつかない発想力と力があったという事ですね。

押忍!

 





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